紅茶にはリラックス効果があり、美容や健康面でも身体に良い影響がたくさんあります。しかし、どんなに良い飲み物でも、飲み過ぎてしまうと身体に悪影響が出てしまうことも!
そこで今回は、紅茶の飲み過ぎによって起こる症状や、紅茶は一日に何杯飲んで良いのか、その適正量について解説します。飲み過ぎの対処法についても紹介しますので、よく紅茶を飲むという方はぜひ参考にしてみてくださいね。
一日に飲んでいい紅茶は何杯まで?
紅茶は、一日何杯くらい飲んだら飲み過ぎになるのでしょうか?
結論からいうと、健康な人であれば、1日あたり4杯くらいであれば問題ないとされています。
紅茶の飲み過ぎで心配なのは、まずカフェインの過剰摂取です。1日あたり200mgのカフェイン摂取であれば、急な毒性の心配はないとされています。
紅茶に含まれるカフェインの量は、ティーカップ1杯でおよそ45mg〜60mgです。そのため、4杯程度の紅茶であれば過剰摂取の心配はありません。
ただし、カフェインやタンニンの吸収レベルは個人差があり、身体への影響は人それぞれ異なります。アルコールに弱い人や強い人がいるように、紅茶のカフェインやタンニンに関しても、自分の適量を知ることが重要です。
また、妊娠中にカフェインを摂り過ぎると、胎児の発育に影響が及ぶ可能性が指摘されています。カフェイン摂取量をゼロにする必要はありませんが、妊娠中は特にカフェインの摂り過ぎに注意しましょう。
参照:農林水産省「カフェインの過剰摂取について」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html
参照:厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html
紅茶の飲み過ぎで発生する症状とは?
どんなに健康に良い飲み物でも、過剰摂取をすると身体に悪影響があります。もちろん、紅茶も同様です。ここから、紅茶を飲み過ぎると起こりやすい症状についてご紹介します。
頭痛
「紅茶を飲み過ぎると頭が痛くなる…」という方もいるかもしれません。頭痛が起こる理由としては、紅茶に含まれるカフェインの血管収縮作用が原因として挙げられます。カフェインによって血流が悪くなった血管が、再び拡張して元に戻ると、血流が増加して頭痛が発生するのです。
腹痛
紅茶を飲み過ぎると、腹痛を起こすことがあります。これは、紅茶に含まれるカフェインが、胃酸の分泌を活発にさせることによって起こる症状です。胃酸が増え過ぎると、胃粘膜の刺激につながり、胃の中が荒れてお腹が痛くなることがあります。
貧血
紅茶にはタンニンが多く含まれています。タンニンとは、さまざまな植物に含まれる「ポリフェノール」の一種です。タンニンは鉄イオンと結びつく性質をもっていて、鉄分の吸収を阻害してしまうことがあります。そのため、紅茶の多量摂取によって鉄分の吸収が阻害されると、貧血症状を引き起こす可能性があります。
吐き気
紅茶を飲み過ぎた日には、吐き気の症状が出ることもあります。これは紅茶に含まれるタンニンが原因です。タンニンは、空腹時に摂取すると、胃腸の粘膜を刺激してしまうという特徴があります。空腹で紅茶を飲むと、タンニンの刺激に負けて胃がムカムカして、吐き気を催すことがあるため、飲み過ぎには注意が必要です。
下痢・便秘
紅茶を飲み過ぎると、お腹が緩くなって、下痢の症状に悩まされることもあります。これは、カフェインの利尿作用によって、体内の水分の再吸収が抑制されることが原因です。逆に、紅茶の飲み過ぎで便秘になるという方もいます。この場合は、タンニンに含まれる作用で、便を硬くする成分が影響しています。
寝つきが悪くなる
紅茶を飲みすぎると、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったり、睡眠の質に悪影響があります。その理由は、紅茶に含まれるカフェインには覚醒作用があり、眠りにくくなるためです。カフェインの効果は、飲んだあと3時間は持続するため、寝る前に紅茶を飲むことは控えましょう。
カフェイン中毒
多量に紅茶を飲み過ぎると、カフェインをとり過ぎて「カフェイン中毒」に陥ることがあります。カフェイン中毒とは、感覚過敏や不整脈、動悸や吐き気などの症状が身体に現れることです。紅茶以外にも、コーヒーやエナジードリンクなど、カフェイン飲料をたくさん飲む方は注意しましょう。
尿路結石、腎結石
紅茶の飲み過ぎは、尿路結石や腎結石の原因になります。紅茶には、シュウ酸という成分が多く含まれています。このシュウ酸は、カルシウムと結びつきやすい性質があるので、腎臓の中でカルシウムと結合すると結石になってしまいます。そのため、紅茶を大量摂取すると、尿路結石や腎結石になるリスクが高まるのです。
紅茶の飲み過ぎによる症状の防止策
紅茶が好きで毎日何杯も飲む方は、飲み過ぎによって発生する症状が、とても気になりますよね。そんなリスクを軽減するための、有効な防止策について紹介します。
カフェイン量を調整する
カフェイン摂取量の目安を知らずにたくさん紅茶を飲むと、カフェインの過剰摂取になることもあります。紅茶は1日4杯までを目安にして、カフェインの摂取量を調整しましょう。紅茶を多く飲んだ日は、他のカフェイン入り飲料は控えると安心ですね。
また、茶葉が多かったり、抽出時間が長かったりすると、カフェイン量も増えてしまいます。カフェイン対策としては、差し湯をしたり、茶葉の量を減らしたりして、体調変化を観察してみましょう。
空腹時には紅茶を避ける
空腹時に紅茶をたくさん飲むと、胃の粘膜が刺激されて、吐き気や腹痛といった症状が出やすくなります。空腹時にはパンやフルーツなど、食べ物と一緒に紅茶を飲むことによって、不快な症状が防止できます。起床時に紅茶を飲む習慣のある方も、ぜひ実践してみてください。
貧血気味なら食後に飲まない
紅茶に含まれるタンニンには、体内の鉄分の吸収を妨げる性質があります。食後すぐに紅茶を飲むと、食事で摂取した鉄分が吸収されにくくなる可能性があるので注意が必要です。貧血気味や鉄分不足だと感じる場合は、食べた物の鉄分とタンニンが結びつくのを防ぐため、食後30分は紅茶を飲むことを控えましょう。
ミルクを入れて飲む
紅茶に含まれるタンニンには、胃を刺激する性質があります。それを防止する方法として、牛乳を加えてミルクティーにして飲むことをおすすめします。その理由は、牛乳に含まれるタンパク質がタンニンを包み込んで、胃腸への刺激を緩和するからです。特に胃腸が弱い方は、ミルクティーにして紅茶を楽しんでみてはいかがでしょうか。
【茜雲 雲透~ KUMOSUKI TEA ~】はミルクティーにしてもコクがあり、渋みが優しい秋摘み茶葉です。
カフェインレス紅茶を選ぶ
一日に何杯も紅茶を飲む習慣がある方は、カフェイン過剰摂取を予防するため、カフェインの少ないタイプを選ぶと良いでしょう。特に就寝前や妊婦さんにもぴったりなのが、カフェインレス紅茶です。最近では、さまざまなブランドから美味しいカフェインレス紅茶が販売されています。
また、「水出し」ならカフェインが紅茶に出にくくなるため、カフェインが気になる方には水出しでの抽出がおすすめですよ。
その水出しにぴったりな茶葉が【朧雲 雲透 〜KUMOSUKI TEA〜】です。雲透の紅茶は全てオーガニックなので、安心して水出しに使用できます。
上質なリーフタイプを選ぶ
尿路結石や腎結石の原因になるシュウ酸は、質の悪い茶葉や古くなった茶葉に多く含まれる傾向にあります。特に、安価なティーバッグ紅茶には注意が必要です。低価格のティーバッグ紅茶には、質の悪い茶葉が使用されていることが多いからです。
紅茶を健康的に楽しみたいなら、新鮮で上質な茶葉を選びましょう。品質にこだわりがある紅茶ブランドであれば、安心してティータイムを過ごせます。
また、丁寧に栽培や採取をすると格段に美味しくなる「リーフタイプ」を選ぶと、シュウ酸の量は低くなりますよ。リーフタイプとは、茶葉がそのまま入っている製品です。これまでティーバッグしか飲んだことがない方も、この機会にリーフティーデビューをしてみてはいかがでしょうか?
リーフティーのメリットとして、バッグに閉じ込められていない分、茶葉がよく動いて開きやすく、紅茶がより美味しくなる点も挙げられます。
ハリオのジャンピングティーポットは、茶葉の動きや色の移り変わりがよく見えるオリジナルの形になっています。ガラス製のティーポットの中を見つめる時間が、この上なく贅沢なものになりますよ。
まとめ
紅茶は健康に良い作用が多い飲み物です。しかし、紅茶に含まれている成分の過剰摂取が、思わぬ健康被害を引き起こすことがあります。これは紅茶に限った話ではありませんが、どんなものでも飲み過ぎや食べ過ぎには気をつけましょう。
紅茶は1日4杯まで意識して、適量を飲むように心がけながら、自分なりの賢い付き合い方を見つけてみてくださいね。