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パンを愛する人のための紅茶 / ONDE
パンを愛する人のための紅茶 / ONDE
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【パンを愛する人のための紅茶 / ONDE 】
鳥取県の大山の麓に「よしぱん」という小さなパン屋さんがありました。よしみさんというワインやおいしいものが大好きな女性店主が、本当に丁寧に大切においしいパンを焼いておられ、そこには、ハード系のパンの種類は多くなく、デニッシュ生地もありません。食事パンも菓子パンや惣菜パンも、どちらかというと柔らかいパンが中心で、お年寄りや小さな子どもたちにも人気でした。あんパンの餡は、店主のお母さんが小豆からコトコト炊いていて、クリームパンのカスタードも自家製で、私の会社で作ったチャイを使ったクリームパンも時々、登場させてくださっていました。
パン屋さんのための紅茶を作って欲しいとスタッフから依頼を受けた時、私は「パンのための紅茶かぁ」と・・・食パンやフォカッチャなどの「食事パン用」、クロワッサンなどの「デニッシュ用」、カンパーニュなどの「ハード用」、「菓子パン用」など、何種類も作りたいと提案しました。パンにはたくさんの種類があり、全然、違うものなのだから、「パン用の紅茶」と大きく一括りにしちゃうなんて・・・なんというか、いい加減というか、テキトー過ぎるというか・・・パンやパンを作っているパン職人さん達に対して失礼な気がしたんです。
実は、私の弟もパン職人でした。東京はもちろん、千葉や京都のパン好きなら誰もが知る有名店、大手企業のパン工場、そして、修行先でお世話になった先輩たちが家族で経営する町の小さなパン屋、様々なお店や都道府県で、長年、ひたすらパン修行をしているのを見てきました。弟は、いつ寝ているのだろうと思うほど、よく働き、よく学びました。部屋には、たくさんのパンの本が溢れ、分厚い専門書もあれば、読めない洋書、可愛らしい絵本まで、最後は本棚が壊れてしまうほどの量でした。小麦粉がついたノートやメモの切れ端に殴り書きされたパンのレシピがファイルからもはみ出し、床やデスクに広がっていて、彼の本棚も部屋も頭の中もパンのことでいっぱいだったのでしょう。何かを極めようとすることや、何者かになろうとするのには、こんなにも努力が必要なのかと驚いた反面、楽しそうにパンの話をする弟を見ていると、彼にとって、これは努力と呼ぶ類のものではなくて、もう、ただただパンに夢中なだけなのだなと感じ、微笑ましい気持ちにもなりました。
パン職人の朝はとても早いと言いますが、まだ真っ暗な深夜1時や2時から、生地の仕込みを始めるんです。茹るような夏の熱帯夜も、凍えるような寒い冬の朝も、そんな真夜中や早朝から働いてくれる誰かがいて、それは努力や苦行かもしれないし、彼らにとっては、好きなことに没頭する〝夢中〟や〝無心〟なのかもしれないけれど、どちらにしても、その人たちのおかげで、私たちはおいしいパンが食べられているのだなと改めて思い出すと、ありがたい気持ちで涙が出そうになったりします。もちろん、パンだけでなく、どんな仕事も誰かのがんばりがあって、その恩恵を受けているのだなと想像すると、それだけで、感動や感謝で、胸がいっぱいになりますよね?
だから、できることなら、「デニッシュ系」とか「ハード系」とかでも、まだ広くて、「クロワッサンのための紅茶」「カンパーニュのための紅茶」「あんパンのための紅茶」「トーストのための紅茶」と全部、全種類、それぞれに紅茶をブレンドしたくなりませんか?!(ならない?!誰もならない?!別にそこまで求められてない?!そういえば、当時のスタッフさんには「種類を増やすと製造も管理も大変になるので、今は勘弁してください」と言われてしまいました・・・笑)
まずは、「For Bread」と「For Danish」の2種類だけ、作ることになりました。(本当は、ハード用のも入れて、せめて3種類にしたかった!!!実は、ハード系のブレンドは、すでに内緒でブレンドだけ考えてあって、パッケージさえあれば、いつでもリリースできます。笑)
「For Bread」と名つけられたそのブレンドは、山の麓の小さなパン屋さんのやわらかくてやさしい素朴なパンをイメージして、「めいりょく」と「つゆひかり」という2つの品種の和紅茶のブレンドにしました。トーストやバターロールなど朝ごパンと一緒に飲んでもらいたくて、トップにはしっかり甘さがありますが、ふんわりと上がってくるミドルの香りの中に、まるで生地が発酵する時の独特の芳香を思わせます。それと同時に、小麦粉が焼けるような香ばしさも感じられます。起き抜けの紅茶にふさわしく、渋みはとても穏やかに仕上げてあります。ふわふわのパンにぴったりなまろやかでやさしい紅茶です。
朝ごパンに合わせるわけですから、当然、ミルクティーでもおいしくお召し上がりいただけます。
「For Danish」と名付けられた、もうひとつのそれは、バターを挟んで何層にも重ねるデニッシュ生地をイメージして作ったのですが、そのしっかりとした味わいがタルトやパイなどのリッチな生地を使ったスイーツにも負けず、非常によく合うので、ONDEでは「バターを愛する人のためのブレンド」と名前を変えて、デビューすることになりました。
この紅茶は、「パンと一緒に飲んで」完成なので、私はこのブレンドを作るために、早朝に車を走らせ、オープン前のパン屋さんを訪ねました。朝一番で店頭に並んだ焼きたてのパンをほぼ全種類、購入して、やさしいよしみさんご夫妻に見送られて、幸せな気持ちで事務所に帰り、全てのパンとペアリングして、最後の微調整を行いました。もちろん、他のパン屋さんのパンもたくさん買ってきて、デニッシュ系やハード系ともペアリングしました。細分化して、ブレンドの種類を増やすはいつもでできるけど、最初は、多くの種類のパンをくるりとふんわり大きく包める、包容力あるブレンドもいいなと思う今日この頃です。この紅茶を淹れる時は、必ずあなたのお気に入りのおいしいパンを用意して欲しいです!!
※現在、よしぱんさんは、パンだけでなく、おいしいお料理も食べられるお店に進化しています。
[レシピ](約2杯分)
お湯の量 : 約400ml
茶葉 : 約5g(ティースプーン山盛り2杯)
蒸らし時間 : 5〜6分
[紅茶のおいしい淹れ方]
1. ポットとカップをしっかり温める。
2. 品質のいい茶葉を使う(用途に合った茶葉を選ぶ)
3. ティースプーンなどを使い、茶葉を正確に量る。
4. 新鮮な汲みたての沸かしたての湯を使う。(沸騰したての熱湯)
5. ティータイマーなどを使い、時間を正確に測る。
[ポイント]
紅茶のおいしい成分タンニンは、80℃以上の高い湯温で、ゆっくりと溶け出すという性質があるため、抽出中になるべくお湯の温度が下がらないようにティーポットをしっかりと温め、できるだけ熱いお湯で淹れ、蒸らし時間をしっかりととることが大切なポイントです。
ティーカップ1杯あたり、茶葉は約2.5〜3gで、お湯の量150〜200mlが一般的で、蒸らし時間は、茶葉の品種や形状(大きさ)によって異なります。
[内容]
原材料:紅茶
原産国:日本
内容量:25g/パック
賞味期限:製造日から3~4年
保存方法:直射日光及び高温多湿を避けて保存してください
[サイズ]
サイズ: 縦 17cm × 横 11cm × 奥行 5cm
(スタンディングパックの状態でおよそのサイズ)
